蠍座のミロ
バンダイの人気トイシリーズ「聖闘士聖衣神話(セイントクロスマイス)」を更に昇華させた
新たな「聖闘士星矢」アクションフィギュアシリーズ『聖闘士聖衣神話EX（EXclamation）』
シリーズ第4弾は黄金聖闘士より“蠍座（スコーピオン）のミロ”をリリース。
聖闘士聖衣神話EX用の新可動素体をベースに、ミロの頭部と蠍座のゴールドクロスを本商品用に新規作り起こし。
クロス装着時のスタイルと可動に重点を置かれた仕様は今回も健在。 神話版と比べ飛躍的にスタイルが向上しています。
神話版に劇的な変化をもたらしてくれた「聖闘士聖衣神話APPENDIX スコーピオンミロ」を使用した状態の物と比べても
下半身のラインや全体のバランス等は比ではありません。 全体のもっさり感が無くなり、スッキリとシャープに仕上がっています。
また聖闘士聖衣神話版（以下、旧版）とは異なり、膝アーマーと脛アーマーは別パーツ化されています。
頭部はEX素体に合わせて顔のバランスが調整されており、APPENDIX版から更に小顔に。
小顔の為アニメ版の様な高身長感が強く表現されています。 ただ横から見るとフェイスパーツと髪パーツとの隙間が目立ち
頭部がスカスカに見えてしまい、頭部のボリュームが極端に無いように見えてしまいます。
フェイスパーツを含め、もう少し頭部にボリュームがあってもよかったのではないのでしょうか
隙間の原因の一つが後ろ髪の別パーツ化。 旧版やAPPENDIX版ではメインの髪パーツと後ろ髪は一体となっていましたが
今回のEX版では可動を強く意識した作りになった為、髪パーツが分割され、長髪タイプの接続方法に変更されました。
これにより頭部側の髪と後ろ髪の間が不自然に開いてしまう結果に。
小顔化したフェイスパーツにも原因が。 目や口元の造形の立体感が無く、全体的にノッペリとしています。
また顎のラインがもっさりとしており、全体的にしゃくれている様にも見えます。
横から見るとキャラクターのお面を付けているかの様な、平面的な印象を受けました（極端に言うと）
マスクパーツもどこか浮いている感じ。 APPENDIX版と比べるとフィット感が足りません。
スコーピオンのゴールドクロス 各部ギミック
マスク後部の蠍の尻尾は中間部が5節毎にボールジョイントで接続されており（先端部の針部は単体でのボールジョイント接続）
ある程度の角度を変えることが出来ます。 パーツ自体にも微妙にカーブが付けられています。
旧版では節毎のボールジョイントがちょくちょく外れましたが、それと比べると安定性は大分が上がっている様に感じます。
肩アーマーのジョイントはEX版サガより採用された多重可動タイプ。
引き出し式の2重ジョイントとボールジョイントにより、アーマーの持ち上げ＋引き倒しや微調整等も可能に。
胴体部アーマーも勿論可動式になっており、可動素体の胸と腹の可動をそのまま使用できます。
腰部各アーマーはそれぞれ2重ジョイントにより接続。 一枚ずつ（リアアーマーは3枚一体）独立して可動します。
一部は単純なピン接続だった旧版から大幅に進化。 可動面は当然、安定性も桁違いです。
腰部サイドアーマーをフルに持ち上げれば、股間接を可動域限界まで使うことが出来ます。
腰部フロント&リアアーマーの可動域はサイドアーマーよりは狭めです。
スコーピオンミロ用可動素体
聖闘士聖衣神話EX用に開発された新可動素体を使用。 アンダーウェアカラーも当然アニメ版カラーとなっています。
聖闘士聖衣神話EX用新可動素体の詳細及び専用ディスプレイステージ（別売り）についての詳細は
「聖闘士聖衣神話EX ジェミニサガ」のページを参照にしてください。
蠍座の黄金聖衣（オブジェ形態）
従来の聖闘士聖衣神話シリーズと同様、オブジェ用フレームにクロスパーツを取り付けることで恒例のオブジェ形態も再現可能。
一部パーツの構成は異なりますが、フレームパーツへのパーツ取り付けは旧版とほぼ変わりありません。
といってもクロスやフレーム部は当然新規パーツなので、オブジェのスタイルも神話版から大幅に向上しています。
前腕の鋏パーツは差し替え無しでの展開だった旧版から、今回のEX版ではオブジェ専用の別パーツを使用しての再現に変更。
それによりオブジェ時の前腕&鋏パーツのサイズが大きくなり、蠍としてのフォルム&ボリュームがより強調されています。
ちなみに装着用の前腕パーツは腰部アーマーの内部に収納されています。
付属品&各ギミック
オプションハンド×7種（握り手、素体用握り手、平手×2種、スカーレットニードル用右手×2種、左指挿し手）、手甲パーツ×2セット
フェイスパーツ×4種、マスク用髪パーツ×一式、アクション用前髪、可動式マント（画像省略）、オブジェ用フレーム（画像省略）
髪パーツの差し替えでマスク装着の有無を再現。
フェイスパーツは通常時、睨み時、叫び時、閉眼の計4種類付属。
どれも顎のラインが細すぎ&しゃくれ気味に加え、口元が迫力に欠け、イマイチ気持ちが入りきっていない様に見えます。
マスク未装着時の前髪は真正面を向いた状態の通常タイプに加え
アテナエクスクラメーション時等の横向きのポージングを意識した
前髪が左方向へ持ちあがったアクションタイプといった物も付属しています。
といっても通常タイプでも首周りの可動スペースは十分設けられている為、そのままでも結構自由に動かせます。
付属のオプションハンドはシリーズ恒例の握り手や形の異なる2種類の平手に加え
今回はスカーレットニードル用の新規の右手が2種類とリストリクション用の左手が付属しています。
聖闘士聖衣神話EX仕様の可動式マントも付属。
クロスとの接続部は当然スコーピオンのゴールドクロス仕様となっており、ガッチリと固定できます。
この固定方法だとクロスの背部に不自然な穴（従来のマント用固定ポイント）が開いていないので、マント未装着時でも見栄えがいいです。
聖闘士聖衣神話EX仕様の可動式マントの詳細は 「聖闘士聖衣神話EX ジェミニサガ」を参照にしてください。
初回購入特典
本商品には初回購入特典として「聖闘士聖衣神話EXシリーズ用 エフェクトシート」が付属しています。
特典はパッケージ内に同梱されており、付属の旨はパッケージ正面にシールにて表記が追加されています。
「聖闘士聖衣神話EXシリーズ用 エフェクトシート」とは、各キャラクターの必殺技時の映像効果をイメージしたイラストが透明PET素材プリントされているシート。
今までの立体物として表現していたエフェクトパーツとは異なり、キャラクターの正面にシートを配置することにより
立体物では無理な集中線や複雑な画面効果等のアニメ&漫画的な映像効果を手軽に再現できます。
シートの固定は「聖闘士聖衣神話EX 専用ディスプレイステージ」付属のクリップパーツと台座を使用して行います。
付属のシートは3枚。
スコーピオンミロ用「スカーレットニードル」
アリエスムウ用「クリスタルウォール」
レオアイオリア用「ライトニングプラズマ」
スコーピオンミロの必殺技「スカーレットニードル」をイメージしたエフェクトシート。
打ち出された複数のスカーレットニードルの閃光とそれを盛り上げる集中線がプリントされています。
アリエスムウの必殺技「クリスタルウォール」をイメージしたエフェクトシート。
クリスタルウォールの画面効果がプリントされており、側面部はイラストの縁に合わせてカットされています
レオアイオリアの必殺技「ライトニングプラズマ」ををイメージしたエフェクトシート。
画面一面を走る高速の閃光をプリントにて再現。 個人的に聖闘士星矢の必殺技といったらコレです。
聖闘士聖衣神話EXで早くも現行アテナ軍サイドのアテナエクスクラメーションが再現可能…と思いきや、劇中再現には少々小物が足りませんね。
ってなワケで劇中完全再現はEX版乙女座のシャカ待ちとなります。 …流石に数珠未付属ってことはありませんよね（汗）
数珠の事はさて置いておいて、流石可動に特化したEXシリーズなだけあり
どのキャラクターもアテナエクスクラメーション時のポージングから目線まで、本体可動と標準付属品のみで全てフォローされています。
旧版では髪型がネックで横方向への首の可動が制限されていたミロも、EX版ではもはや髪型を気にすること無く自由に動かせるまでになりました。
首回りだけでは無く、胴体や下半身の可動も進化しているシリーズなので、ポージング時の全体の細かな表情付け等も可能に。
旧版やAPPENDIX版では不可能だった胸や腰の捻りが行えるようになったことで、身体のラインがより綺麗に見えます。
また今回のミロの場合は、上記の通り「スコーピオンストリーム」の再現が可能になったということもあり
そういった面からも聖闘士聖衣神話EX化に伴う可動の進化という点を改めて実感させられました。
アニメスタイルを強く意識した聖衣の造形とプロポーションという点も当然健在。
漫画版的な曲面を強調したディテールの旧版クロスと比べると、その差はハッキリと出ます。
カラーリングも勿論アニメカラーとなっているので、同じクロスながらもまた違った印象に。
レオやムウ等では妙に細く感じた腹周りも、今回は調整されているのか、いいバランスに感じました。
しかし肝心の顔が大きなマイナスに。 勿論個人の好みやイメージに大きく左右される部分なので、一概には言えませんが。
当然旧版と比べれば進化を十分に感じられる部分もありますし、見る位置や向き等によっては“コレは!”と思う場面もあります。
しかしそれと同時に粗も多く目立ち、結果聖闘士聖衣神話ファンがEX版に望む“今現在の決定版”的な物には仕上げきれていない様に感じます。
穏やかな表情のムウ等と比べて、今回のミロは濃い目の表情なので、立体表現的には比較的アンパイなキャラだと思っていたのですが…。
あくまで個人的な好みの問題ですが、前回のムウからどんどん下がってきている感じ。
エフェクトシート等の初回特典でシリーズを定期的に盛り上げるという試みもいいのですが、まずは商品自体を煮詰めてもらいたいところです。
それとこれとは別に、今回新たな試みとなったエフェクトアイテム「エフェクトシート」は個人的大ホームラン。
この方式ならば、立体的なエフェクトパーツでは表現しきれない様々なシーンや効果を再現でき
シートとパーツを組み合わせれば、表現の幅も今まで以上に大きく広がるハズです。
是非とも今後は各キャラクター毎に標準付属させる位の勢いで、エフェクトシート市場を広げていってもらいたいです。
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